令和2年労働災害発生状況総括
2021/06/01
厚生労働省より、令和2年労働災害発生状況の総括が公表されました。
以下、「令和2年労働災害発生状況の総括」についてご紹介します。
令和2年における業種別労働災害発生状況(確定値)
令和2年の労働災害による死亡者数は 802人でした。
前年度と比較しても 43 人・5.1%減少となり、3年連続で過去最少となりました。
「第 13 次労働災害防止計画」では、死亡者数を平成 29 年と比較して、令和4年までに 15%以上減少させることとしていますが、死亡者数は、同計画の
標を超えた減少となりました。
資料出所:厚生労働省「令和2年労働災害発生状況 」
令和2年事故の型別労働災害発生状況(速報値)
令和2年の労働災害による休業4日以上の死傷者数は 131,156 人でした。
前年と比較して 5,545 人・4.4%増加となりました。
「第 13 次労働災害防止計画」では、死傷者数を平成 29 年と比較して、令和4年までに5%以上減少させることを目標としていますが、同計画の重点業種で増加し、全体では 8.9%の増加となっており、目標の達成が困難な状況となっています。
事故の型別では、最も多い事故の型である「転倒」(前年比 943 人・3.1%増加)、「動作の反動・無理な動作」(前年比 1,412 人・8.0%増加)で増加しました。
転倒災害は、全体の 23.6%を占め、そのうちの 60.8%が休業1か月以上となりました(平均休業日数は 41.8 日)。
「その他」では新型コロナウイルス感染症のり患による労働災害が増加し、6,119 人・407.7%増加となりました。
資料出所:厚生労働省「令和2年労働災害発生状況 」
令和2年新型コロナウイルス感染症の罹患による労働災害発生状況(速報値)
新型コロナウイルス感染症の罹患による労働災害発生状況は 6,041 人でした。
業種別にみると保健衛生業で4,578人(医療保険業2,961人、社会福祉施設1,600人)、製造業345人、建設業187人と多い順になります。
資料出所:厚生労働省「令和2年労働災害発生状況 」