労働安全衛生教育（職長教育・特別教育等）のオンライン教育と対面教育の選び方
働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染予防などの影響もあり、労働安全衛生教育の教育形態もこれまで対面教育（「集合教育型」と「出張教育型」）が主流でしたが、オンライン教育も導入して良いことが厚生労働省より認められました。
今回は今後における対面教育（「集合教育型」と「出張教育型」）とオンライン教育の選択方法として「労働安全衛生教育（職長教育・特別教育等）のオンライン教育と対面教育の選び方」についてご紹介します。
Contents
対面教育とオンライン教育はどちらが良いのか
冒頭でご紹介しましたように、職長教育・特別教育等の労働安全衛生教育は、これまで対面教育（「集合教育型」と「出張教育型」）が中心でした。
しかし、働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染予防などの影響もあり、厚生労働省でも厚生労働省が取り決めしている制約を守るという条件でオンライン教育の導入を認めています。
では、どちらを選択して受講すれば良いかの結論として一概に明確な答えはありません。
なぜなら対面教育とオンライン教育では、それぞれ特徴が異なるからです。
職長安全衛生責任者教育・特別教育の対面教育の特徴
対面教育の代表的特徴して以下が挙げられます。
・講師が会社に出張して実施するため、リアルタイムでの講義を受講できるので緊張感がありマンネリ化しない。
・受講者の移動時間やコストの削減ができる。
・受講者の理解度を確認しながら講師が講義を進めることができ、また分からない点や不明な点については気軽に質問することができる。
・グループ討議などを通じて、受講者同士の気づきや発見につながる。
・同じ会場に受講者を集合させて教育を実施することができるので、安全担当者の準備作業もスムーズである（事務的負担も少ない）。
・特別教育等で実技があるものについても講師が主導して実技訓練を担当してみてくれる。
職長安全衛生責任者教育・特別教育のオンライン教育の特徴
オンライン教育の代表的なメリットとして以下が挙げられます。
・本社または多拠点（複数の事業所や支店、営業所）から接続し受講することできる。
・講師を会社に出張してきてもらうことがないので出張費を節約できる。
・分からない点や不明な点についてはチャットに書き込んだり、オンラインを通じて質問することができる（対面教育と比較すると質問される方は積極的な方のみに限られる）。
・厚生労働省より、オンライン教育を実施する場合の制約（制約）があり、対面教育よりも入念な準備が必要になる。
・特別教育等で実技があるものについては、別途事業所側で実施する必要がある。 ※厚生労働省より実技に関する科目については、対面で実施することが義務づけられているため、オンライン教育では事業所側で別途実施する必要があります。
対面教育とオンライン教育の選び方の結論
結論としては、教育効果を高めるうえでは対面教育です。
しかし、 遠方で講師を会社に派遣してもらうことができないなど場所的制約がある場合はオンライン教育を選択することもひとつでしょう。
また、実技教育のないもの（職長安全衛生責任者教育や職長安全衛生責任者能力向上教育、統括安全衛生責任者教育、有機溶剤、酸欠、石綿、ダイオキシン、振動工具など）はオンライン教育、実技教育があるもの（フルハーネス、丸のこ、研削砥石など）は対面教育を選択することも良いかと思います。 各事業所の教育における方針や実施しやすい方法を選択してみることも良いでしょう。
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