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労働安全衛生法令について解説

      2020/08/05

労働安全衛生には、労働安全衛生法をはじめとしたさまざまな法令があります。

これら法令を学ぶことは労働安全衛生を推進していくうえでかかせないものであり重要です。

今回は、労働安全衛生法令について解説していきます。

 

法令とは

そもそも法令とは何かについてまず解説いたします。

法令とは、「法律」とそれに関係する「命令」の総称です。

「法律」の法と「命令」の令を合わせて「法令」と言います。

さらに「命令」には政令、省令、告示、通達があります。

 

法令の詳細

法律とは

法律とは、国会が定めるものであり、国が企業や国民にその履行、順守を強制するものです。

労働安全衛生でかかわりのあるものとして、労働安全衛生法、労働基準法、労働契約法などが挙げられます。

これらの法律には何をしなければならないか、その基本的または根本的なことのみが記載され、それを守らないとどういう処罰を受けることになるか明らかにされています。

しかし、その対象は何か、具体的に行うことは何かについては明記されていないことが多いのです。

そのため、これらについては命令で明らかにされています。

理由は法律に詳細まで明記するとその時々に応じて追加や修正が発生した際に、国会の承認が必要となり時間がかかりすぎることからです。

 

政令とは

政令とは、内閣が制定する命令です。

〇〇法施行令という名称が一般的ですが労働安全衛生では、労働安全衛生法施行令があり、労働安全衛生の各条に定められた規定の適用範囲、用語の定義等を定めています。

 

省令とは

省令とは、大臣が制定する命令です。

労働安全衛生では、厚生労働大臣が定めています。

省令には、労働安全衛生規則のようにすべての事業場に適用される事項の詳細等を定めるものと、クレーンの等安全規則、有機溶剤中毒予防規則などのように特定の設備や業務等を行う事業場に適用される特別規則があります。

 

告示とは

告示とは、一定の事項を法令に基づき詳細な事項について具体的に定めて広く知らせるためのものです。

各種の技術基準などは一般的に告示で公表されます。

 

通達とは

通達とは、法令の適正な運営のために行政内部で発出される文書です。

これには解釈例規と呼ばれる行政として所管する法令の具体的判断や取扱基準を示すものと、施行通達とよばれる法令の施行の際の留意点や考え方等を示したものがあります。

 

 

以上、法令の全体像について解説いたしました。

法律は概要部分が書かれているもの、命令はその詳細が書かれているものと考えると分かりやすいかと思います。

命令は、現場の労働安全衛生を推進していくために細かな事項にまで触れられいるものです。

 

法令は暗記するものではありません、調べるものです。

その調べ方をして、法令のどこを見れば良いのかアウトラインを捉えていることが重要です。

アウトラインを理解していれば、該当する箇所を調べていけば良いわけです。

 

関係法令について常に調べるという癖をつけていくと法令についての理解も深まり、みなさんのレベルアップにもつながります。

ぜひ調べる癖をつけていきましょう。

 

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